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「ふくし」を知る・考える

心に灯った思いやりを『親切』につなげる方法。

お久しぶりです!旅するように暮らす、子連れ犬連れ転勤族ママRINAです。
夏からゆったりと過ごしていましたが(渦中に書いた記事はこちらから)、おかげさまで、昨年の冬には日々も通常運転に戻っておりました。皆さんはお元気でしたか?

さて、今回もコラムです。

皆さん、こんな経験はありませんか?

「まちで障がいのある方や高齢者、妊婦さんや小さな子ども連れを見かけました。何かお手伝いできることはあるかな?と、声をかけようと思ったけど、それは本当に相手が求めていることか?ありがた迷惑では?と迷って、声をかけるのをやめた」

このような思いやる気持ちと躊躇する気持ちは、実は日常に溢れています。

そのお手伝いをする理由(やさしくしたくなった理由)ってなんでしょう?
⚫︎困っていそうだから
⚫︎相手が「障がい者だから」「高齢者だから」「妊婦さんだから」「小さな子どもを連れていて大変そうだから」…
⚫︎私にできることがあるかもしれないから
どうでしょう?他にも理由はあるかもしれません。
どれも正解でいいと思います。

では、『親切』ってどういうことだと思いますか?

今日はこの『親切』について書いていきます。
皆さんの心に灯ったやさしい気持ちを『親切』につなげる話を書きたいと思います♡

『親切』と『傲慢』

私はお節介なタイプなので、これについては子ども時代からたくさん失敗もしましたし、それでも諦めず試してきました。余計なことをしてしまったり自分も落ち込んだり…そんな失敗体験も多いけど、その分多くの成功体験にもつなげてきました。さらに、3.11とあれからを経て(私は東北人なので)、新たな違和感と向き合ったり、具体的なポイントを見出したりしましたが、それだけでは誰かに説明することに難しさを感じていました。

そんなとき、ある講習会で『奉仕の心について』の講義を受けました。普段福祉系の大学で教壇に立っている先生のお話だったのですが、とってもわかりやすかったんです。

それが、『親切と傲慢』のお話でした。

わかりやすく表すと、親切→相手のため、傲慢→自分のため
目的が、相手に喜んでもらうことか自分が気持ちよくなりたいのか、ということです。

『傲慢』って、あまり気持ちのいい表現ではありません。この言葉を聞いて、心がなんだかザワザワした方もいるかもしれません。言葉にすると強く感じてしまいますが、大なり小なり、誰の中にも日常の中にもありふれています。グサっと自分に矢印を向けなければ向き合えないワードなので、最初は心が拒否反応を起こすこともあるでしょう。私はそうでした(笑)。ぜひ、『傲慢』というパワーワードに負けず、この先も読み進めていただきたい。

言葉ひとつ行動ひとつで、その先がポジティブなものかどうかが決まってくる。
その思いやりを『親切』にできるのか『傲慢』にしてしまうのか、ということなんです。

そして、思いやりの気持ちがあっても行動を引っ込めてしまう理由…。
「考え方や捉え方はひとりひとり違う」「自分は良かれと思ってのことだけど、どんな受け取り方をされるか分からない…」
ここを深掘りしていくと、相手を気遣っているようで、実は、自分が期待することとは逆の返答が返ってくる(「断られる」など)リスクを避けるために、あえて思いやりの気持ちを渡すだけにして、無意識にコミュニケーションを拒否して自分を守っているケースもあります。
『親切』と思ってする言動だから、相手にも『親切』として受け取って欲しいと思ってしまう。それは悪いことではないと思います。しかし、引っ込めることも見えない押し付けになっているなぁと、過去の自分を振り返っても思うのです。

誰のためにしたいのか…ここを見失ってはいけない。

『親切』って、コミュニケーションです。

そこで『親切』と切っても切り離せないキーワードが、『コミュニケーション』。

相手が本当に必要としていることは何か、自分にできることがあるのか…本当に頼っていいのか、相手はどんな「できる」を持っているのか…お互いに、コミュニケーションなくして理解できるわけがないのです。

私も昔よく使っていた言葉で、親切を装って実は不親切だったなぁと気づき、今では伝え方を変えている言葉があります。
それが「私に何かできることがあったら言ってね!」という言葉。

では、どんな言い方に変えたのか。
「私、〇曜日の〇時から〇時までなら動けるよ♡(ゆっくり話ができるよ)」
「〇〇だったらできるから、必要だったら連絡ちょうだいね」
と、自分の「これならできるよ」を具体的にこちらから提示するように変えたのです。

「私に何かできることがあったら」…相手は、あなたが具体的に今何ができるか知っているのでしょうか?漠然と「あなたのことを思いやっているよ(心配している気持ちとか何か力になりたい気持ちとか)」を伝えたところで、自分の思いを一方的に渡しているだけなんです。

今まさに大変な状況だったり困っている中、「お気遣いありがとう」って気の利いた返事を返す手間をかけさせたり、自分ができることとかキャパシティを相手に考えさせることって、『傲慢』で、むしろ『不親切』だなって思ったんです。今まさに大変な状況だったり困っている相手に、気を遣わせてる場合じゃないよなぁって冷静になったんですね。
もちろん気持ちはありがたい。でも、それとこれとは別の話。ただただ気持ちを渡すだけじゃ『親切』にはつながらない。

つまり、思いやりを『親切』に昇格させたかったら、一方的に渡すのではなく、コミュニケーションをとる必要があるんです。

伝え方や受け取り方のポイント

伝え方のポイントは先ほども書いた通り、
⚫︎自分の「これならできるよ」を具体的に提示する。→相手は選ぶだけにする。YES or NOだけでも答えられるようにする。
そして、受け取るときのポイントは、
⚫︎「いらない」って言われても、それは余計なお世話とかありがた迷惑なんて複雑なものではなく、YES or NOの『NO』だっただけです。気持ちを受け取ることと行為を受け取ることはまた違うので、混同せず、「自分の手札を使うタイミングではなかったんだな!」くらいでいいと思います。

という私も、まだまだトライアンドエラーを繰り返しています。皆さんのオススメの方法があれば、ぜひコメントで教えてください♡私も参考にしたいです!

『親切』に、貪欲に。

世の中には自分も含め、いろんな人がいる。答えは人の数だけあります。状況や状態にもよる。
だからこそ、コミュニケーションを取って、伝えることだけでなく愛を届けることを諦めたくないと、私は思います。自分以外の誰かも、誰もを、愛していたいから、今日も『親切』に貪欲でありたい。

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RINA

旅するように暮らす、子連れ犬連れ転勤族ママ。 転勤先で出会ったおすすめ、飾らない日常など、主にInstagramで発信をしながら、転勤生活を旅のように楽しんでいます♡ 岩手県出身。マルチスピーカー・ライターとして活動中! (ライター活動期間:2022.3.15~2023.5.11)

  1. 命を守るお節介は船出する。

  2. 心に灯った思いやりを『親切』につなげる方法。

  3. 『そんな私と生きていく』ことも悪くないよ。

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