田んぼの緑が濃くなり、冬の景色が遠く感じられる季節になりました。
けれど、あの大雪の日に見た地域の支え合いの姿は忘れられません。
………
但馬に久しぶりの大雪。
町内会を越えた雪かきの助け合いで 行きかう車の往来の確保。
街中を流れる川も雪を捨てるところがない程一杯に。
我が家だけでも入口の雪かきが大変だと思いつつ 町内会長と手分けしてお一人暮らし安否確認。
お元気そうと安堵して ようやく雪が解けかけのころ お隣の民生・児童協力委員さんより電話が入る。
『近所のOO さんが △△ さんの様子が変て言っとんなるんだけど!』
すぐ近くの現地に向かう。
90代の方のお家 11時になっても新聞を取っておられない。
気になった80代の近所のお友達。訪問されたが 「10分程呼び鈴を鳴らしても出てこられない」という話。
上り口の植木の側に 近所のお友達が作られた片手鍋に一人では食べきれない程の煮物が置いてあった。
鍵が開かない。耳が遠い。家から出られた形跡がない。返事がない。
どうしても安否確認ができない。社協さんに連絡する。住民基本台帳確認をする。繋がる人がいない。家が開けられない。
こんな時に直ぐに駆けつけてくださった社協さん。どんなに心強かったか。
勇気をもって110番する。まだまだ寒い中 社協さんと80代のご近所のお友達。民生・児童協力委員さんとともに事情聴取。
とにかく緊急連絡先が分からず 突入の許可取りができない。
90代という高齢者。時間が経つ。レスキュー車が到着。でも許可取りが・・・
手分けして一刻も早くと 緊急連絡先を必死に探しながら 必死なのに頭の中は当事者の
世代間交流で嬉しそう近所の赤ちゃんをだっこされてた顔
こども食堂で笑顔で子供たちを見ておられた顔
熱心に町内会の清掃作業に参加されてた顔・・
走馬灯のようによぎり まだ山のような雪の中ジャンパーを着ても寒さが身にしみる中 段々悪い方に不安が強くなる。
何だか目頭が熱くなる。もっとこうすれば良かったと色んな後悔の念が浮かぶ。
救急車が到着する。でも許可どりが出来ない。鍵がかかって入れない。
そんな中レスキュー隊の方の特殊な道具操作中 偶然入れることになる。
トイレで倒れておられた! 呼吸あり。 意識朦朧。 暖房なし。
「生きておられた~!」
ほっと胸をなでおろす。まだ寒い但馬の中で ひとつの命が地域の普段の付き合い 見守りにより救われた。
今回の課題と これからの課題は出てくると思うが 普段からのご近所同士の思いやりの気持ちと この方の時代とともに生きようとされた生き様がこの結果なのかなと思う。
救急車が出発するまでに 社協さん 警察官 町内会長 隣保長 民生委員・児童委員 民生・児童協力委員 病院が繋がった。
身寄りがないと思われた中 2日後に緊急連絡先が確認される。
1人1人の生き様の中には どうしても入れない個人情報という壁がある場合がある。
それでも それでも 改めて普段の地域の繋がりにより大切な命が救われたという現実を 目の当たりにさせて頂いた今回の事案だった。

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