「注文をまちがえる料理店」
好奇心と不安を掻き立てられるこのユニークレストランは、2017年6月に東京で2日限定のプレオープンをしました。
2日限定のプレオープンは大成功し、ヤフージャパンの急上昇ワード1位を獲得し、さらにはアメリカ、イギリス、中国、韓国、フランスなど世界20カ国を越えるメディアが自国でもこの取り組みの紹介をしたいと依頼が来たといいます。
店名にあるように、60%以上のテーブルで注文が間違えられたのにも関わらず、90%のお客様が「またぜひ 来店したい」と回答したそうです。
ではなぜこのレストランに再び来たい人がいたり、国境すら越えて話題になったのでしょうか。
それは“店の失敗やミスを客が容認・許容する”という独特なコンセプトにあります。
なぜならこのレストランの接客係は全員認知症で、それを理解したうえでお客様が来店しています。
認知症の方がサービスを提供すると、「あ、忘れちゃった。」や「間違えちゃった。」が至る所で巻き起こるようです。
例えば、1人のお客様に水2つ、サラダにはスプーン、ホットコーヒーにはストローが付いてきたりしたこともあったようです。
また注文した料理とは違う料理が配膳されたり、接客係がお客様の席に座って昔話をし始めたりなんてことも。
さらにレストランの入り口にたてられた「注文をまちがえるレストラン」の看板をみて「注文をまちがえるなんて、ひどいレストランだね」と笑い飛ばすおばあさんまで。
ここで私が一番感銘を受けたのは“許すことの大切さ”です。
思い返せば自分自身、どのお店に行ってもある一定の基準のサービスを求めています。
そのサービスが自分の想定していた基準を下回ると、「笑顔がないな」や「基準が低いな」の様に否定したり評価する気持ちが湧いてくることに気づきます。
個人的な意見ですがこの評価や否定する気持ちは一般的にみられる光景のようにも感じます。
一方でこのレストランにくるお客様はほとんど全員“相手を許す”つもりで来ています。
評価や否定ではなく、相手の背景にある様々な環境や事情を理解し、許す。
このような大らかな気持ちで人と接する事ができれば、より多くの人が過ごしやすい社会になるのかな?と気づかされたお話でした。
実はこの活動には続きがあります。
前述したように、かなり大きな反響を与えたこの活動は全国に広がり、2025年9月21日(認知の日)に全国34カ所に一斉オープンしました。またこの取り組みは「注文をまちがえる料理店」という本にもなっていますので、興味のある方は是非お手に取ってみてください。
今回は以上になります。
ぜひ皆様の感想やご意見を周りの方と話していただければ幸いです。
コメント