先日、私は祖母を亡くしました。
89歳まで生き抜いた祖母は家族・親族・地域の人々やその他の関係された方々に見守られて旅立ちました。当然大きな悲しみもありましたが、同時に、多くの方々に見送られる最期は清々しささえ感じました。
生前の祖母は「超」が付くほど豪快な夫をもちながら、仕事・子育て・家事・趣味の俳句に打ち込む多忙な人でありました。
豪快な夫に振り回される事もあったようですが、文句を言っているのは聞いたことがないと周りの人は言います。
夫とは対照的な「超」が付く程、しなやかで柔軟な祖母でした。
そんな祖母の口癖は「おーきに、おーきに」でした。
なぜ2回言うのかはわかりませんが、なにかあれば必ずそう繰り返し相手に感謝を伝えます。
祖母は介護施設でもお世話になりましたが、そこのスタッフの方は「こんなに感謝を伝える利用者さんは初めてです」と驚かれていました。
そこでふと昔に、どこかでお坊さんが言われていた言葉を思い出しました。
「あの世に旅立たれる方の言動や思い出が、この世で見送る人の中に1つや2つはあるでしょう。それがあなたの中にある事であなたの中にその大切な人が生きていますから」と。
「おーきに、おーきに」は、私にとって祖母からの命のバトンのように感じました。
それからというもの私は常にこの言葉を使っています。
最近では電話に出る際の「もしもし」が「はい、おーきに」になっているのに気づき、少しやり過ぎている気もしますが・・
みなさんの中にある大切な人からの言動は何でしょうか?
たまには時間を作って見つめなおすと「ふだんの くらしの しあわせ」を考える良い機会になると思いました。
今年もまだまだ暑さは続くと思いますので、皆様ご自愛ください。
最期まで読んでくれて、おーきに おーきに。
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