ボランティア活動を数こなす度に 地域のつながりの大切さを ひしひしと感じながら、以前に開催した「みんなのカフェ」を振り返る。
城崎コミュニティ 安心のつながり部「みんなのカフェ」

舞台は 出張カフェでは 初めてお邪魔した つつじの花で有名な城崎のお寺さん。 私としては、ほぼ毎日 介護と実家の店の為に 自転車で通る日常の風景の一部であるが、ゆっくりお寺さんの中に お邪魔するのは 私が小さい頃、 鬼ごっこして遊ばせて頂いて以来だろうかと 回顧する 。

この辺りは外湯めぐりのお客様の往来で賑わっていて、城崎のまちの中では代表的な場所の一つであるが、見守り活動を実施している立場からみると、高齢化やお一人暮らしの方たちのことが気になる。
カフェは ご近所さんや気になる方だけでも来てくださればと思い、晴天に恵まれたお庭を見れば素敵なつつじの山と枯山水に感動する。
私にとって檀家ではないお寺さんに 少々気を遣いながらも 外湯めぐりをされるお客様に 朝の挨拶をしながら いつもの楽しいメンバーと いつもの準備が始まる。


お客様の往来が多い この通りは 私の小さい頃 、春祭りに芸者さんと街の皆さんが道路狭しと賑やかに「城崎音頭」を歌って踊られた場所であるが、今では時代も移り変わり 新しいお店も増えて、所狭しと外国人観光客の人たちが歩いている。
そんな時代が急激に変化していくなか、毎月一回 コミュニティ活動のミーティングを開催するカフェメンバーである 民生委員児童委員活動の安否確認の話のなかで、 まちは賑わっているがこの地区の方が集える場所はあるのか?という疑問から、この場所でのカフェ実現となった。
この地区にお住まいの人たちは ご商売をされており、普段から接客されているからなのか? 温泉効果なのか? 毎回、元気な声が返ってくる方が多いように思う。ただ何処かに集まって、みんなで顔を合わせ、ゆっくりとわいわい話をする、ということについては、ご近所さんとの距離が段々離れてきている気がする。
そんなミーティングの中で、疑問を持ちながらはじまった「みんなのカフェ」

観光地であるこのまちは、時代が変化しながらも助け合い精神が強く、その中で歴史が織りなす アートなまちでもある。 300年近い歴史のある麦わら細工に携わる方々や(今回のカフェは同級生の麦わら細工職人さんが受付) 今回のカフェ接待と町民全戸配布のチラシ写真ご協力のストーンアーティストさんを始め、和色絵アーティストさん、切り絵作家さん、陶芸家さん、日本画家の先生、謡曲の師匠、日本舞踊の師匠、盆踊り保存会の方々、著名な作家さんが宿泊されたお宿等、 そして世界的なアーティストさんが、一年中集われる城崎国際アートセンターもあり 芸術家さんが集われるまちでもある。

そんなアートな通りの外湯近くでの「みんなのカフェ」
時間を待たずしてカフェのはじまりと共に沢山の方々の笑顔の輪が広がる。 参加者の中には福祉施設の方々、病後のリハビリを兼ねて毎回来て下さるご夫婦、お一人暮らしの高齢者の方々、ご近所でも集まることが久しぶりの方々等、人は会話求めるものなんだなぁと改めて思った。
更に、地元住民でもある、ストーンアーティストさんの参加・展示協力もあり カフェ参加者は日本&外国観光客の方で会場は満席となった。

そして何よりお寺さんの庫裏が、まちの人たちが 久しく再会し笑顔で話される皆さんで和み、観光地の中では見えづらい地元の人々のつながりが、今回のカフェによって数時間ではあるけれど、幸せを感じるひと時を提供できる場所となった。

「また こんなカフェをして欲しい!」「何回も来てほしい!」と言う嬉しいお言葉をいただいた。
回数をこなす度、 身近なカフェという居場所の認知度が上がり、 メンバーの一員という立場ではあるが少しでも地域の一助になっていれば嬉しく思う。
現在、開幕している大阪・関西万博の開催期間中、城崎温泉では“ひょうごフィールドパビリオン”として、伝統工芸『麦わら細工』に関するプログラムを実施しており、まちの中も盛り上がりを見せている。老若男女 町民として、お国を問わず皆でお客様のおもてなしが出来たらと思う。
お天気に恵まれた今回の「みんなのカフェ」は、これからの集う場のあり方や地域のつながり、
そして観光地らしさを考慮した地域のつながりも改めて考える必要があると感じたカフェだった。

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