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グレーな息子の入学までの道のり 最終回

親子にとって「小学校入学」は、大きなライフイベントの一つであり、長い学校生活のスタートです。
我が家の次男坊ひろくんも、2024年4月に小学校へ入学しました。
しかし、入学までの道のりは沢山の方に支えてもらい、応援してもらって進むことができました。
これは、そんな私たち親子の歩みです。

前回の記事はこちら:「グレーな息子の入学までの道のり⑥


2024年4月、ひろくんは小学校1年生になりました。
入学をとても楽しみにしてくれていたこともあり、まだまだ大きいランドセルを背負いながら、足取り軽く学校へ歩いて行きます。

私が心配していたトイレのこと。
1学期は『トイレへ行きたい』ということを伝えるタイミングが分からなくて失敗してしまう日もありましたが…
「大丈夫だよ。授業中でも、手を挙げて『トイレへ行きたい』って、先生に伝えたらいいよ。」
と、家庭と先生からとの両方から繰り返し伝えるようにしています。

口ではどうしても言いにくい時のために手話の「CW(トイレ)」を教えました。
先生との共通のサインとして使ってもらえたら…と思っていますが、現時点では使う機会はないようです(笑)

給食も、苦手なものは「(量を)少ないのにしてください。」と自分発信で伝えるようですが、
残してしまう事も多々あるようです…
しかし、
「今日はお汁(汁物)全部食べられたんで!」
「ぼく、コーン食べたんで!」
と、小さい足取りですが日々のチャレンジの中から少しずつ食べられるものを増やしていっています。

担任先生も丁寧に見てくださっていて、
「給食は、本人が苦手だと感じている食べ物が入っているとなかなか食べ進まないときもありますが、
『これは全部食べられたね』『昨日よりこれが食べられたね』と、スモールステップで見守っていきたいとおもいます。」
と、連絡してくださり、本人にとっても「がんばろう!」とおもう環境をつくって見守ってくださっていることに感謝です。

さいごに

ひろくんの小学校に入るまでの道のりを振り返り、「これでよかったのだろうか…」と思う事も多くあります。
実は夫婦でも少し意見が分かれており、
私は「ひろくんは少し発達特性があるのかもしれない。この子に合う関わりはなんだろう?」と、探ってきたつもりでしたが、夫からすると「早い段階から『この子はできない』と決めつけないほうがいい」と、感じたようで。
合わないアプローチをして本人が傷つくよりも、合う方法で少しずつ成功体験を積ませたり、伝えていく方がいいんじゃないか?と思いながらも、もっと他の方法があったのかな…と、未だに子育ての難しさに頭を悩ませています。

しかし、現に、小さな足取りでも一つ一つ、日々できることを増やす笑顔の彼を見て、
『大丈夫。』と見守ること。
日々の対話から、彼の「困った(SOS)」に気づいたとき、「そうか。どうしたらいいかな?」と一緒に考え、
「お手伝いが必要なときは言ってね。力になるよ。」と、彼を信じ、寄り添うことしか私(親)にできることはないなぁ。と感じています。

でも、これまでの歩みの中で『これでよかった!』と胸を張って言えることは、
彼が「お母さん、助けて」と困り事を打ち明けてくれた際には、一緒に考え、ひろくんを応援してくれる人たち(保健師さん、心理士さん、担任の先生等)と既に繋がれていることです。
悩んでいたあの時、「どうしたらいいんだろう。助けて」と動いたことで、担任の先生方をはじめ、保健師さん、心理士さんと繋がれたことは、私達親子にとってこれからも心強い味方です。

先月ひろくんは7歳になりました。
これまでの私達親子の歩みが、現在就学前で「この子、大丈夫かな?」と心配におもっておられる親御さんと、応援してくれる人たちと繋がるきっかけとなりますと嬉しいです。

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みゆき

豊岡で産まれ育ち、Uターンして豊岡で子育て中。 子育てがたくさんの繋がりをくれることを実感中。

  1. グレーな息子の入学までの道のり 最終回

  2. グレーな息子の入学までの道のり⑥

  3. グレーな息子の入学までの道のり⑤

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