グレーな息子の入学までの道のり⑥
親子にとって「小学校入学」は、大きなライフイベントの一つであり、長い学校生活のスタートです。
我が家の次男坊ひろくんも、2024年4月に小学校へ入学しました。
しかし、入学までの道のりは沢山の方に支えてもらい、応援してもらって進むことができました。
これは、そんな私たち親子の歩みです。
前回の記事はこちら:「グレーな息子の入学までの道のり⑤」
「ひろくん、オムツ最近使ってる?」
心理士さんに再相談に行ってから約5ヶ月が経ったある日、“切ったオムツ”が久しく使われていないことに気がつきました。
トイレのその後
その頃にはオムツの切り込みも随分深くなっており、排便のたびに“切ったオムツ”に自ら履き替え、切り口が汚れないようにガバッと開き、便座に座って排便するようになっていました。
「オムツ、別に履き替えなくてもいいんじゃない?」と、口から出そうになるのをグッと堪え
『ひろくんにとって安心材料なんだろう』と、深く追求せずにいました。
「幼稚園でできたから。」と。
なんと、幼稚園での排便の成功体験が自信になっていました!
「そうなんや!ひろくん、幼稚園でもできたんやね。すごいやん!!」
家庭でオムツを外せなかった自分の不甲斐なさを感じつつも、ひろくんの大きな成長が素直に嬉しかったのを覚えています。
園には安心材料として紙オムツを持たせていましたが、園の先生はひろくんの排便時のそわそわサインに気づいたら
「ウンチ?行ってき~」
と、軽~く促してくれていたようです。
履き替えてもいいし、そのまま座ってもいいし。と、余白を残して本人に決めさせてくれていたようです。
そのアプローチが上手くハマって、気づけばできるようになっていたようです。
食べ物のその後
ひろくんのために、どうしてあげるのが良いのか。
家庭内でも園の先生とも食べ物の事では何度も相談していました。
「本人がツラいのなら、除去してあげる方がいいのか…?」
「早い段階から“この子はできない。”と決めつけず、スモールステップで応援することがいいのか。」
ひろくんの今の気持ちも、将来への可能性も、
どちらも大事にしたい。
そんな想いを共有し、
『苦手なものでも一口がんばろう。
舐めるだけでも、口元に自分で近づけるだけでもがんばろう。
今日はできなくても、次はトライしてみよう。』
そんな気持ちで見守っていきました。
また、『自分で伝える』が就学に向けての目標でもあるひろくん。
小学校へあがってからの日々の“給食”のことも考え、
「(量を)少なくしてほしい」や「小さいものにしてください」等
ひろくん発信で食事の量の調整を伝えられるように、先生方には根気よく声かけしていただきました。
小学校への入学準備
学校生活の中で、子ども本人への配慮が必要な場合、学校と早い段階から繋がり、入学に向けて準備をしていく事が可能だと聞きました。
「小学校への引き継ぎは、保護者が単独で動かず、必ず通っている園を通して行ってもらってください。」
再相談に伺った際に心理士さんからアドバイスいただいていました。
ひろくんも、もし秋になっても排便課題が解消されないようだったら、早いうちから面談等で学校と繋いでいただこうとおもっていましたが、園の先生をはじめ、多くの方のお蔭様で排便問題がクリアされた事もあり、面談をしてまでの引き継ぎはしませんでした。
代わりに、10月・2月に実施されるオープンスクールにはひろくんと一緒に学校へ行き、1年生教室や教室近くのトイレを確認したり、学校探検をして心の準備をしていきました。
卒園。そして…
「お母さん、ひろくんは大丈夫です。
ひろくんをもっと信じて大丈夫です。」
本当にお世話になった幼稚園を卒園するとき、先生に掛けてもらった言葉は、私に足りてなかったことが沢山ありました。
ここまでの道のり、『心配』と『本人のため』とおもい、色々としてきたつもりでしたが…
私に一番足りなかったのは“ 我が子を信じる ”ことだったのかもしれません。
ひろくんを成長させてくれたのは、先生方の信じる力のお陰です。
『子どもをもっと信じて大丈夫』
子ども達の成長と同じくらい、私たち保護者のことも信じて応援してくださっていた先生方。
卒園式を迎え、私は先生方ほど「子どもを信じる力・勇気」が足りていなかった事を感じました。
自覚させてもらいました。
気づいたとこからスタートライン。
私にとっても、ひろくんにとっても卒園式が新たなスタート地点となりました。
先生方、2年間。本当にありがとうございました。
グレーな息子の入学までの道のり 最終回 につづく
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