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子どもの泣き声とご近所さん ~後編~

子どもの泣き声からいろんな出会い・感情が生まれたエピソードは、「前編」でご確認ください^^
後編では、“ 子どもの泣き声 ”に対する私なりの対応や、抱えるジレンマ、そこから考えるあれこれ…についてお話します。

泣き声に対応するって?

子どもはなにか理由があって泣きます。
悲しい、痛い、こわい、甘えたい、眠たい、自分の要求が通らない…などなど。
時に子ども自身、なんで泣いているのか理由を忘れても泣き続けていることもあります(笑)

傍にいる保育者はその都度、子どものことや周りのことも気にしながら、たくさんのことを考え対応しているとおもいます。私の場合、我が子が泣いていたら「なんで泣いているのか」をある程度把握した上で対応します。
転んで泣いているなら「痛かったね。悲しかったんだね」と、子どもの気持ちを言葉で表現しながら怪我の手当をしたり、背中や頭を撫でて慰めます。
何度も、危ないことだと注意しても聞かずに怪我をしたなら、「ほらみぃ」とドライな言葉で諭しながら怪我の手当をするかもしれません。

しかし、慰めたり抱っこをしたりしても泣き止まない場合は、どうしてあげたら良いかわからず、困り果ててしまいます。
そして「あぁ、眠たいんだな~」「泣きたい気分なんだなぁ~」と、抱っこを続けるか、少し距離を保って観察します。が…時間が経つにつれて、“ 周りの目 ”を気にしはじめます。
親子でもあくまで別の人間。他人を簡単にコントロールできるはずがないのに「そろそろ泣き止んだらどうでしょう?」と、無謀な提案をしてしまうことも。
心の余裕が無い時は顔に出てしまうくらいにイライラしてしまいます。

なんでイライラしてしまうのだろう…?

泣くことは悪いこと?

「泣くこと」はひとつの表現だと、私はおもっています。
言葉が不十分な子どもは特に、自分の気持ちを表現するひとつの手段です。

自分自身よく泣く子どもだった私は、我が子には「泣いてもいいんだよ」と言ってあげながら育てたいとおもっていました。しかし、いつしか“ 周りの目 ”を気にして子どもの泣き声を隠そうとしていました。
だから子どもの泣き声にイライラしてしまっていたのかもしれません。

私の思っている“ 周りの目 ”ってなんだろう…

虐待を疑われたり、「子どもの泣き声がうるさい!」と怒鳴り込まれたり…
テレビで見るようなご近所トラブルを想像し、“ 周りの目 ”を気にしていました。

では、その“ 周りの目 ”って、本当に不安に思わなくてはいけないものなのでしょうか?
その答えは、地域の人とのコミュニケーションでしか解消されないのかもしれません。
ご近所さんはどんな方なのかを知り、私はどういった人間なのか知ってもらう。
どんな事を感じ、どんな考えを持ち、どんな風に生活しているのか。
言うは易し、行うは難しですが…(笑)

さいごに

私はこれからもしばらくは我が子の泣き声に「なんで泣いているんだろう?」と付き合っていくだろうし、ご近所さんも、しばらくは森本家の子どもの泣き声を毎日聞く事になるでしょう。

「そんな泣き方あかん!」と言ってくださった方も、「子どもが泣くのは当たり前」と言ってくださった方も、共通して私達親子を“ 心配 ”してくださったのだと思います。
これからも心配をかけると思います。
だけど、心配ばかりじゃなくて「子育て、がんばれ!」と思ってもらえるようにコミュニケーションをとり、地域との信頼関係を築けていけたら…私は、“ 周りの目 ”に安心感を持ち、我が子に「泣いてもいいんだよ」と、安心して声を掛けてあげることができるのかもしれません。

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森本 美幸

豊岡で産まれ育ち、Uターンして豊岡で子育て中。 子連れで地域社会と繋がる「赤ちゃん先生」の活動を通して、多世代の方と繋がって生きる素晴らしさを実感中。

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