のっぺらぼうなまち。
こんにちは!旅するように暮らす、子連れ犬連れ転勤族ママのRINAです♡
はじめに…まず、大前提に、私は外から入ってきた人間ですが、豊岡が大好きだし、豊岡の皆さんのことも大好きです。今回の記事は、感染症対策への抗議やマスク着用を否定するものではありません。少し立ち止まって、反対側を知って、どんな方法があるかな?とみんなで考えるきっかけにしたくて、勇気を出してそのままの気持ちや、素敵なアイデアのシェアを書きました。少し長いです。お時間があるときに、しっかり最後まで読んでいただきたい内容となっています。
私は1年前、コロナ禍で豊岡に引っ越してきました。
私たちは、県をまたいで引っ越してきたこと、この地域の方がどんな人たちかもわからないので(私は産後で神経質な時期でもありました)、胸を張って「はじめまして」を言えるよう自主隔離することにしました。
引っ越し直後、夫はイレギュラーな夜勤から始まり、荷解きや、持て余す長女の相手をしながら情報収集(幼稚園などの準備)、うちは犬もいるので環境に慣れるまでしっかり気にかけ、次女はろくに寝てくれず泣き続けていました。度重なるストレスで、私のおっぱいが出なくなってしまっていたのです。哺乳瓶もミルクも拒否の次女…薄暗い時間は、朝方なのか夕方なのかもわからず、意識が朦朧とする毎日でした。こうやって虐待って起こるんだろうな…そんな追い詰められた状況が目の前にありました。
相談窓口に電話をかける選択肢もありましたが、私が欲しかったのは、声なんかじゃなく、コロナ禍であっても、すぐ頼れる人手とすぐ助けてもらえる産後・育児サポートだったのです。
そうして、自主隔離明け、待ちに待った4ヶ月健診(自主隔離をしていたので、次女は5ヶ月で健診を受けました)で、私は保健師さんと話しはじめて間も無く、泣き崩れたのでした。
あれから1年が経ちました。
たくさんの人と出会って交流してきましたが、未だに顔を知らない人がたくさんいます。ずっとマスクをつけているからです。マスクの善悪を問いたい訳ではなく、顔を覚える上でも、コミュニケーションを取る上でも、防犯という意味でも…正直、不安だし怖いです。これが素直な気持ち。感じていること。
もちろん豊岡に限ったことではないのですが、私のここまでの1年と今は、豊岡とともにあるので、今は豊岡について書いています。
私はときに、豊岡が「のっぺらぼうなまち」に見えます。
多くの人がマスクをしていなかったコロナ前の豊岡を、私は知りません。
大人の私でも、「誰?」「怖いな…」って思ったりするのに、子どもたちはどうだろう?知的障がいや発達障がいのある方、認知症の方はどうだろう?「多様性」「共生」という言葉が、ひと昔前より聞かれるようになった昨今なのに、ひとつの感染症対策で、守れるもの・失われるものは、それぞれどのくらいあるのだろう?一度立ち止まって、見渡してほしい。「いろんな心や体、特性の人」が、みんなで暮らしているまちを。
私も、あなたも、大事。だからこそ、ひとりひとりが、自分の反対側も知る・思いやる気持ちを持っていけたらいいなって思うんです。
たくさんの人がいて、いろんな人がいるからこそ、難しいこともたくさん。でも、「難しい」にぶつかった時って、その先を豊かにするチャンスです。感染症対策って、「私も、あなたも、守りたい」から、取り組んでいることだと思います。私は「みんな」が大切だから、目に見えない誰かの事情や誰かの気持ち、体質や特性、そんな「多様性」も諦めたくはないなって思っています。
私は昨年、娘たちを保育園に入れて働き始めました。転園のための面談で園に行ったとき、転園先の園長先生のお心遣いにハッとさせられました。
園長先生や担任の先生たちの自己紹介の最後に、「皆さん、お口はチャックで、一瞬お母さんにお顔をお見せましょう」と言って、先生たちがマスクを外し、黙って私に微笑み、再びマスクをつけてくださったのです。お心遣いと先生たちの優しい笑顔に、私は感動しました。娘たちとこれから関わってくださる方々のお顔を知れた安心感と、そういう思いやりを体現する大人のもとで娘たちが日々過ごせること、本当に希望が湧いてくる出来事でした。それは、みんなで手を取り合って子育てしていくための「信頼」にもつながりました。
感染症対策のマスクは「飛沫防止」のため用いられています。自己紹介のとき、お口にチャック(話さない状態)で、一瞬マスクを外してお顔を見せるということは、素晴らしいアイディアだと思いました♡私も実際、とよニコの初顔合わせで実践してみたんです!私が一瞬マスクを外して、黙って笑顔を見せた瞬間、ライター仲間のみんなの目が笑い返してくれていました。笑顔を生むのは、やっぱり笑顔です♡
アイデアひとつで、笑顔や信頼の種を蒔ける。それって実は、コロナ前もコロナ後も変わっていない。
みんなが気持ちよく、今できることを、みんなで考えていく。笑顔の社会を創ることができるのは、私たち自身です。
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