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グレーな息子の入学までの道のり④

親子にとって「小学校入学」は、大きなライフイベントの一つであり、長い学校生活のスタートです。
我が家の次男坊ひろくんも、2024年4月に小学校へ入学しました。
しかし、入学までの道のりは沢山の方に支えてもらい、応援してもらって進むことができました。
これは、そんな私たち親子の歩みです。

前回の記事はこちら:「グレーな息子の入学までの道のり③

5歳児発達相談から半年…

5歳児発達相談から半年経ち、ひろくんは幼稚園の年長さんになりました。
担任の先生は替わりましたが、しっかりと引き継ぎをしてくださったお陰で、以前と同じように気さくにひろくんとの関わりについて相談が出来ます。有り難い。

そのころのひろくんは、便意を感じたらそわそわと独特の動きをするので、周りの大人がサインに気づいてトイレへ促していました。
相変わらずオムツはひろくんにとって安心材料となっているようで、履き替えてから便座に座って排便します。
心理士さんに提案してもらった「オムツを切って、便が落ちる感覚を~」は、ひろくんの「やってみようかな」と、気持ちが乗った時にだけ試してみました。(しかし、切り込みが小さすぎて便が落ちない…笑)

トイレの際の声かけは
「トイレでできたやん!」「うんち出て、スッキリしてよかったな~」と、
褒めるでもなく、叱るでもなく、ただただ見守りました。

その頃、排泄の課題と共に気になっていたもう一つの課題も、私の中でほっておけなくなっていました。

食べ物の好き嫌いが激しい

以前から野菜や果物が苦手で、「嫌なものはイヤ!」と残してきたひろくん。
1歳の頃は食べられていたバナナやりんごといった果物全般を一切拒否。
野菜全般も苦手ですが、特にキュウリやレタス、コーンといったシャキシャキ食感の野菜は泣いて嫌がります。

幼稚園に入園し、園で育て・収穫したお野菜を調理してもらい少しずつ食べられるものが増えてきていたようなので、5歳児発達相談では特に相談しませんでしたが、、
小学校入学まで1年切ったこともあり心配になってきます。

『お友達づきあいが好きなひろくんだけど、もし給食が嫌で学校が行きにくくなったらどうしよう…』
『そもそも、ひろくんのこれはただの好き嫌いなんだろうか?』
私達には分からない、感覚の過敏さがあるのかな?と思い、担任の先生に相談した上でもう一度、心理士さんに相談してみることにしました。

心理士さん、再び

豊岡市の『子ども支援センター』には5歳児発達相談でお世話になった心理士さんが在籍されています。電話でアポをとったところ、快く相談の日程を組んでくださいました。

久しぶりにお会いする心理士さんから
「その後、ひろくんはどうですか?」
と、声を掛けてもらい、我が子を気に掛けてもらえるのがとても嬉しかったのを覚えています。

「そういえばこの間ちょっと紙パンツ破ってみたんです。『やっぱり嫌だ』って言ってましたけど、出ました(笑)」
心理士さんと話しをする中で、何気ない日々の生活の中で、ひろくんの小さな成長を発見できたような気がしました。

そして相談の本題へ
ひろくんの食べ物の好き嫌いのこと。首の締め付けに敏感でえづきやすいことや、特定の食感の食べ物を嫌がることから『食べることをしないじゃなくて、できない』のだとしたら…

「私達にはわからない“ 感覚の過敏さ ”が原因で、食べ物の食べにくさがあるのだとしたら、入学してから給食で本人が困らないように。ワガママで好き嫌いしていると誤解されないように、私に出来ることがないか相談したくて来ました。」と伝えました。

心理士さんはさらに詳しく私の話を聞いてくださった後
「『SP感覚プロファイル』という検査があるのですが、受けてみませんか?」
と提案してくれました。

SP感覚プロファイル

SP感覚プロファイルは、3~82歳を対象に、感覚の過敏さや過鈍さといった問題について、複数の感覚領域にわたり包括的に把握する検査です。
質問は感覚処理(聴覚、視覚、前庭覚、触覚、複合感覚、口腔感覚)、調整、行動や情動反応の大きく3つに分けられ、その行動が見られる頻度を保護者(観察者)が回答し、検査者がスコアを集計します。

SP感覚プロファイル | 製品一覧 | 心理検査を探す | 日本文化科学社 (nichibun.co.jp)

感覚の過敏さ・鈍感さが疑われる方の検査ですが、本人が回答するのではなく、常日頃から関わっている家族等の保育者(観察者)が回答し、客観的に測定していく検査です。発達検査と同様。受けたからと言って診断が出るものではありませんが、その子の抱えている特性傾向や困り感を汲み取るツールとなります。

私は検査の希望をお願いし、後日改めて検査を受けるまでは、家庭でのひろくんの様子をよく観察しました。

何だったら抵抗なく食べているだろう?
「これはイヤ」って言っている食べ物の、何が嫌なんだろう?
本人に聞いたり、調理方法を少し変えてみたり、食べる様子をいつもより気に掛けて観察しました。

そして検査に回答し、後日、心理士さんにスコアを付けていただいた結果を聞きにいきました。

グレーな息子の入学までの道のり⑤につづく

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みゆき

豊岡で産まれ育ち、Uターンして豊岡で子育て中。 子育てがたくさんの繋がりをくれることを実感中。

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