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ボクらの町づくり ごちゃまぜ座談会①~「カオスと共に生きるはっぴーの家の日常」

6月12日に「とゞ兵」で開催された「ボクらの町づくり ごちゃまぜ座談会」
神戸市長田区六間道商店街にある「はっぴーの家ろっけん」から首藤義敬さんとスタッフの方が但馬に来られ、座談会が開催されました。
(主催 一般社団法人 INCREW)


はっぴーの家とは 株式会社happyの運営する「多世代型介護付きシェアハウス」です。
公式SNSでは “世界一カオスな…”と紹介されています。
 はっぴーの家 / 株式会社Happy lit.link(リットリンク)
首藤義敬さんは、株式会社happyの代表取締役社長であり、この事業を立ち上げた方です。
 首藤 義敬 – TEDxKobe 公式サイト


私がはっぴーの家を初めて知ったのは数年前に、テレビ番組で紹介された時でした。とても印象に残っていました。
その後、大学生の次男が昨年、はっぴーの家と、関連事業所の「WAGOMU」に行かせて頂いたご縁もあり、次男と一緒に参加することにしました。
座談会の様子と私の感想を、①~③の3つの記事にしてお伝えします。

座談会の始まり


当日、会場「とゞ兵」には50名程の参加者があり、その他にオンライン配信視聴での参加もありました。合計70名程の参加者だったそうです。
福祉関係の方、町づくりに関わっている方、学生さんなど様々な方々が集まっている中、私は主に「高齢者の家族」という立場で、お話を聞いていました。

座談会の1部は首藤さんによる「カオスと共に生きるはっぴーの日常」
2部は「はっぴーの家ろっけんで働く方達とのパネルディスカッション/参加者とのクロストーク」という内容で展開されていきました。


多世代型介護付きシェアハウス

首藤さん
「住んでいるおじいちゃん、おばあちゃん達に、自分で動かなくても、いろんな人に出会える、そんなシェアハウスを作ろうというのが、はっぴーの家です」

はっぴーの家の1階、リビングでは、子どもが体操していたり勉強していたり。介護士や看護師が当事者と話していたり、お酒を飲んでいるおばあちゃんもいたり。
同じ場所で、それぞれの人が様々なことをしている動画が、スクリーンに映し出されました。
こんなにも多世代の人が、思い思いのことをしている映像は、あまり見たことがありません。特に、子どもがよく活躍しているなと感じました。


役割を持っている子ども達

首藤さん
「子ども達に仕事をさせる。そしたら居心地が良くなる。ゲームコーナーのルールを考えさせたりとか、いろんな感じで巻き込みながら」

子ども達が、高齢者に食事を運んだり、準備を手伝ったりしている映像を見て思いました。目に見える仕事以外に、子ども達ならではの特別な力が発揮されていると。

リビングで子どもの体操教室を開いたとき「子どもらが成長していくのが楽しい」と、高齢者が集まるようになったそうです。
私は小学校にボランティアに行くことがあり、子ども達が元気でいる姿を見るだけで楽しく、エネルギーをもらったような気持ちになります。
それを思うと、見るだけでなく、日常的に高齢者が子ども達と会話したり、意思が通じる関係があるならば、それはこの上なく、ワクワクする場所になっているのではと想像できました。


はっぴーの家には、子ども達だけでなく、スタッフをはじめ、国籍を超えた人々が集まる。更に週に200人もの訪問者がやって来て、子豚も2匹走り回っているという居場所。
毎日が新鮮で刺激的。話題のネタには事欠かない。年代に関係なく繋がりは自然に生まれていく。これが「ごちゃまぜの良さ」だと感じました。


子ども達からの ありがとう

はっぴーの家での繋がりは子ども達にとって「人に喜んでもらうと自分も嬉しい」という温かい気持ちを実感できる場となっているようでした。
首藤さんが帰宅すると、家の前で子ども達が仕掛け花火をしていて「このおじいちゃんの為にやっている、花火に反応したから」と子ども達から聞き、叱れなかったというエピソード。
日常の中で、おじいちゃん、おばあちゃんが何をしたら喜んでくれるかなと敏感に感じ取りながら、行動している子ども達の様子が伺えました。


高齢者が亡くなった時、葬儀の準備で子どもたちが書いていた手紙には「ありがとう」の文字が綴られていました。
子ども達1人ずつに、亡くなった人と、1対1の関係性があったのだろうと思えました。
きっとこれは普段、周りの大人達が相手との繋がりを大切にしている姿を見て、子ども達にも自然と身についたものなのだろうなと感じます。


私の住む地区では、自分の祖父母以外の高齢者と話す機会は、ほとんどありません。ここでの繋がりは、昔のご近所付き合いのようだなと感じました。
はっぴーの家のリビングは、自分とは違う価値観を持っている人との出会いがあり、困っている人への手助けが自然にできる場所。様々な年代の人との関わりが、子どもの思いやりの心や、他人を受け入れる心を育てているのだなと思いました。

続編②では、はっぴーの家で大事にされていることや、運営のコンセプトについて、お伝えします。

主催 「一般社団法人 INCREW」
 INCREWインクルー|兵庫県北部但馬地方でインクルーシブな活動拠点を (beincrew.com)
会場 「とゞ兵」
 とゞ兵 | Reviving a historical architecture. (todohyo.com)

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kokoron

お花を育てるのが好きな主婦です。 数年前に10代で脳卒中を発症した息子と、 高齢で車椅子ユーザーになった母と、 骨折後、体調を回復してきた義母のサポートをしています。 そんな毎日の中で、人に助けてもらう有難さを知りました。小さな気づきを発信できたら良いなと思っています。

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