はじめまして、ライターの「なかっち」と申します。
私は令和5年11月に豊岡市地域おこし協力隊員として京都市から移住してきました。
主に「高齢者の買い物支援」をテーマに活動しています。
買い物困難者とは?
「買い物の支援」この言葉を聞いて多くの方は移動販売車や買い物代行などをイメージされると思います。
私も当然そのつもりで豊岡にやってきました。「雪が多いなかでの運転は大変なのかな?」 そんなことを思いながら・・・
では豊岡市には日常の買い物に困っている高齢者がどれくらいいるのか見ていきましょう。あくまで推計となります。
農林水産省HPには
「食料品アクセス困難人口とは、店舗まで500m以上かつ自動車の利用が困難な65歳以上の高齢者を指す」
とされ、この全国平均が「24.6%」となります。
2020年住民基本台帳より豊岡市の65歳以上高齢者が26,892人。
よって豊岡市には約6,600人の買い物困難者がいると推計されます。
みなさんはこの数字をどう思われましたか?
車社会とはいえ、この広い豊岡で本当に「24.6%」で済むのかなあ?とも感じます。
高齢者の困りごととは?
実際高齢者はどのようなことに困っているのか?
私はそれを知るために地域のサロンへお伺いすることもあります。
社協の地区担当職員さんに連れて行ってもらうことが多いです。
最初から真剣にお話を伺う訳ではありません。一緒にお茶をしながらゲームや歌を楽しんでいます。
そのような時間を過ごす中、徐々にみなさん本音でお話しをしてくれます。
「免許を返納しなきゃいけないのはわかるんだけど、返したあとの生活がどうなるのか・・」
「子どもたちにも自分の時間がある。せっかくの休みの日に頼みにくい・・」
「バス停も遠い、タクシーは高くて乗れない。自転車にも乗れないし・・」
私の所感ですが高齢者の困りごとで一番よく聞く声は「通院の手段」です。
移動手段の問題は通院・買い物・レジャーといった必要最低限の生活の営みから、人生を豊かに過ごすものまで
非常に広範囲で人生に影響を与えるものだと日々感じています。
実際の取り組み
ここでひとつ取り組みを紹介させてください。
コープこうべ×豊岡市社会福祉協議会による「地域買いもん行こカー事業」です。
こちらは社協の福祉車両が使われていない時間を活用して、地域住民有志の方が運転をしコープでの買い物を
楽しんでいただく取り組みです。
利用者のみなさんはこの何日も前から買い物する物のメモを取り、当日はおしゃれをし、お化粧をされ
みんなでお食事をするなどして楽しんでおられます。
この前は理容室に直行され染髪されている方がおられビックリしました(笑)
「眠っている時間帯の車を」「地域住民の方が運転し」「高齢者が利用し買い物をする」
特に難しいことや、新たにお金がかかることではないんですよね!
今あるリソースを活用し、地域課題を解決する事例であり、このような取り組みを増やしていけるよう
頑張っていきたいです。
さいごに
私はさまざまな形の「買い物支援の取り組み」を地域に残していきたいと思っています。
もっと多くの支援の形や方法があってもいいのではないか?と思っているからです。
これからさらに少子高齢化の波がやってくると予想されます。
ただ深刻に課題ばかり考えず、せっかく京都から移住してきたのだからもっともっと豊岡をエンジョイし、仕事も生活も真剣に楽しくやっていければと思っています。
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